ネパール被災障害者支援第二弾(7/27~8/2)報告
当会のハビブが7/27~8/2までネパールを再訪し、車椅子製作の支援を行って
きました。現地からレポートが届きましたのでご紹介いたします。
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ネパールにおけるアルミニウム製車いす製作について
カトマンズ自立生活センター(以下、CILカトマンズ)は、ネパールにおいてアルミニウム製車いすの製作を開始した。(本事業は、全国自立生活センター協議会、メインストリーム協会, さくら車いすプロジェクト, AMDA, カトマンズ大学, ネパール女性・子ども社会福祉省(Ministry of Women, Children and Social Welfare Nepal)の援助を受けている)。さくら車いすプロジェクトから、Habib ur Rehman氏が車いす技術者養成の専門家としてネパールに訪問した。
◆2015年7月27日
Habib氏はネパールに到着した。現地CILのKrishna Raj Chaudhary氏と彼のチームがHabib氏を出迎え、ドゥリケルへと向かい、Habib氏はその足でサンガ頸椎損傷者リハビリテーションセンター(以下、SIRC)へ赴いた。そこで何人かのスタッフに会い、パキスタンで支給された車いすの状態をチェックし、同リハビリテーションセンターのスタッフに車いす修理について教授した。夜にはカトマンズ大学のワークショップを視察し、参加者と会った。この日彼はドゥルケルのゲストハウスに滞在した。
◆2015年7月28日
Habib氏はネパールのCILやカドマンズ大学、SIRCからの参加者に対して、車いすに関する理論と知識を教授した。併せて、車いすのデザインに関する詳細な技術と知識をも伝授した。この日は本プロジェクトに17人の参加があった。
◆2015年7月29日
Habib氏は車いす作製のために、アルミニウムをどのように切断し、折り曲げるのかといった知識を伝授した。
◆2015年7月30日:車いすワークショップ in ネパール
本ワークショップにおける主な目的は、車いすに関する基本的な情報や、その重要性、そして政府機関や民間セクターにおける役割について情報提供することである。女性・子ども社会福祉省担当次官が、本ワークショップの主要なゲストである。本省の事務局員やCILカトマンズのGanesh KC氏、 カドマンズ大学のGokul Poudel氏、さくら車いすプロジェクトのHabib氏、そしてAMDA-JAPANの西嶋望氏は、車いすの重要性、そしてそれが政府機関、民間機関においていかに重要かということをパワーポイントによってプレゼンテーションを行った。政府機関や民間機関、そして障害者団体やその他の組織から、50人ほどの参加があった。全ての参加者はこのプレゼンテーションに対して、コメントやフィードバックを残していった。CIL事務局員のKrishna Gautam氏は本ワークショップに関する説明を施し、全てのゲストと参加者を歓迎した。そしてCIL所長のGanesh KC氏が議長を、プログラム運営は同じくCILスタッフのBhoj Raj Shestha 氏がそれぞれ務めた。
◆2015年7月30, 31日
Habib氏はカドマンズ大学にて、車いす溶接と結束の方法を伝授した。
◆2015年8月1日
Habib氏はワークショップにおける車いすに関するトレーニングを継続。そして夜にはCILが全ての参加者とトレイナーを招待して、ラリトプールにおいて送別会を行った。そこで全てのゲストは日本食を大いに楽しんだ。
◆2015年8月2日
CILは数人の研修生とHabib氏とのミーティングの機会を設けた。本ミーティングの目的は以下の三点である。「①車いすに関する研修の促進、②車いす生産の継続、③さくら車いすプロジェクトからの助成を得ること」。CILはHabib氏とさくら車いすプロジェクトの多大なる支援に感謝の意を示した。同様にメインストリーム協会や、車いす生産をサポートしてくれる開発パートナーに対しても謝辞を述べた。そしてCILはネパールで車いすの生産を続けることを決定した。現在、Krishna Chaudhary氏のリーダーシップの下、車いす製作のためにスタッフを結集している。Krishna Prajapati氏は溶接工(Welder)として、Krishna Acharya氏は結束工(Binder)として、そしてJosh Bdr DC, Surendra Chaudharyの両氏は助手として、それぞれの役職に任命されている。